1983年の週刊少年ジャンプにコミケの記事が!【前編】

↓この記事の続きです

1983年夏のコミケカタログの裏表紙に
「ジャンプはコミケットを応援します」
「キミが、キミの同人誌がジャンプにのります」
とアツイ文章が書いてあったので、当時のジャンプを調べてきました。

こういう時に便利なのが永田町にある『国立国会図書館』。
ジャンプも創刊号から置いてあります。(一部抜けがあるみたいですが)

該当のジャンプは、1983年の40号(9月19日号)です。
今から約30年前。
表紙はこんなかんじです↓

30年前も安定の『こち亀』。なんと350回記念!

350回って7年ですよね。
しかも昨年2011年に「連載35周年、連載回数1700回突破!」と言ってましたから
これでもまだ20%くらい。
両さんの顔もまだ劇画調です。

その他の連載陣も『キャプテン翼』『キン肉マン』『コブラ』『アラレちゃん』『ウイングマン』
『風魔の小次郎』『キャッツアイ』『よろしくメカドック』『奇面組』『ひばりくん』などなど
そうそうたるメンバー。
「9割名作」くらいの勢いですね。

アラレちゃんがやってるってことは『ドラゴンボール』はこれからですし
風魔の小次郎があるので『聖闘士星矢』もまだ始まってません。
もちろん『シティハンター』も。
そんな時代感です。

キン肉マンは「宇宙超人タッグトーナメント」の真っ最中。
ブロッケンJr.とウルフマンの「モースト・デンジャラスコンビ」が
突然乱入してきた完璧超人、スクリュー・キッドとケンダマンにやられた所でした。

書いてるだけで目頭が熱くなるフレーズです。
でもここを語り始めるとキリがなさそうなので今回はこのへんで。

早速、コミケの記事を見てみましょう。

コミケ記事1/4ページ目

・・・

どこからツッコんでいいのか!

色んな人の黒歴史を発掘してしまったようで、大変申し訳ない気持ちです。

でもなにかこの、楽しい雰囲気がすごい伝わってきますよね!
今のコミケとはまた違った「手作り感」がいいですね〜。

このままだと画像の文字も小さいと思いますので、一部抜粋しながら見ていきます。

伝言板

伝言板!
みんな携帯なんて持ってない時代ですしね。

「せーじ ここにいろ」
「下川コーイチロー 見たらHの29へ」

臨場感がひしひしと伝わってきます。
下川コーイチローさんは無事Hの29に着けたのでしょうか。

※カタログを見ればHの29がなんのサークルかも分かるのですが
 なにか危険な予感がするのでやめておきます。

コスプレ:オーガスのマーイ

『マイ』と書いてありますが、『マーイ』ですね。

それにしても素晴らしいです。
オーガスの放映開始が同年7月3日、コミケが8月7日なので
開始から1ヶ月での自作コスです。

念のためオーガスのことも簡単に。

※オーガスについて
『超時空要塞マクロス』の後番組で、超時空シリーズの第二弾『超時空世紀オーガス』のこと。
たぶんマイナー。
キャラデザはマクロスに引き続き、美樹本晴彦さん。
マクロスと同じ世界だけど、違う世界線の話らしい。
なので、「俺の歌をきけぇー!」とか叫ばないし、「キラッ☆」としない。

コスプレ:コワモテ系

こわっ!

これを記事のトップページに持ってくるのがいいセンスしてますね。
クトゥルフ系の顔立ちですが、ウルトラマンのなんとか星人とかでしょうか?

このコミケ記事の構成担当が・・・

驚きました。
このページの左下をよく見ると↓

構成:堀井雄二

えええええっ!
ドラクエ作る前にコミケの記事を!?

堀井雄二 - Wikipediaによると、当時はアニメ雑誌に連載も持ってたようですし
ジャンプ編集部の鳥嶋さん(当時:ドクターマシリト/現:集英社専務取締役)とは友達で
取材を頼まれたりしてたみたいですね。

たしかにこの後の1985年にはジャンプで『ファミコン神拳』が始まりますし
よくよく考えると不思議ではありません。
でも正直、ビックリしました。

って、「わっしょい♪ わっしょい♪ コミケだ!! わっしょい♪」のコピーも
「クトゥルフをトップページに持ってきた」のも、もしかしたら堀井雄二さん!?

あまり深くツッコまない方が良い気がしてきました。

他のメンバーも、取材協力が『あんたっちゃぶる』『おとなのしくみ』の鈴木みそさん。
イラストは『桃鉄シリーズ』の土居孝幸さんと、豪華メンバーでやってますね。

といった所で今日はここまで。
この先も「堀井雄二さんが編集した」ということを肝に銘じて見ていきたいと思います。

ではまた!

続き