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【コミケカタログで90年代のカップリングを調べてみた】第六回:1994年はジャンプ復古の大号令!

コミケカタログのサークルカットからカップリング表記を抜き出して
カップリングの歴史を見ていこう的な記事、第六回目です。
今回はカップリング史において重要なターニングポイント、1994年を見ていきます。

1994年のコミケ

夏(C46)と冬(C47)の2回開催されました。

↓当時のコミケカタログはこちら
 

開催場所と参加人数の推移(90年代)

回数 季節 会場 日数 サークル 参加人数
C38 1990 幕張メッセ 2 13,000 230,000
C39   幕張メッセ 2 13,000 250,000
C40 1991 東京国際見本市会場(晴海) 2 11,000 200,000
C41   東京国際見本市会場(晴海) 2 14,000 200,000
C42 1992 東京国際見本市会場(晴海) 2 12,000 250,000
C43   東京国際見本市会場(晴海) 2 15,000 180,000
C44 1993 東京国際見本市会場(晴海) 2 15,000 250,000
C45   東京国際見本市会場(晴海) 2 16,000 200,000
C46 1994 東京国際見本市会場(晴海) 2 16,000 240,000
C47   東京国際見本市会場(晴海) 2 16,000 200,000

94年は場所もサークル数も変化なしです。安定期。
翌年の夏コミに初の3日開催が待ち受けています。

94-1:カップリング表記数の推移

カップリング表記の単純合計です。

f:id:Tarte41:20140427211900j:plain

順調に増加しています。
93年以降はほぼ10%ずつ安定した増加を見せています。

カップリング表記サークル数の推移

カップリング表記を書いているサークルの数を調べてみました。
f:id:Tarte41:20140427212726j:plain
※表記サークル率=表記サークル数/全サークル数[%]

こちらも増加の一途。
夏→冬にはカップリング表記を書くサークルが350以上も増えています。
全体の2割近く。

94-2:記法別ランキング

カップリング表記の記法(書き方)別のランキングです。

順位 C46 表記数 構成比 C47 表記数 構成比
1 × 1,998 53.3% × 2,244 54.1%
2 528 14.1% 586 14.1%
3 連結 503 13.4% 連結 553 13.3%
4 223 6.0% 273 6.6%
5 151 4.0% 144 3.5%
6 固有 123 3.3% 111 2.7%
7 107 2.9% 固有 99 2.4%
8 60 1.6% 77 1.9%
9 8 0.2% 6 0.1%
10 7 0.2% 6 0.1%

遂に「×」表記が5割を超えてきました!(前年のC45は48.9%)
前回の記事にも書きましたが、「×」表記を多く使う『SLAMDUNK』『幽遊白書』の
人気が高くなってきたのが主要因になっています。
※2作品とも×表記の使用率が約65%と高い数値

「❤」表記はこの時代も安定した人気ですね。

サンドっぽい表記

矢印で挟み込む形のサンドっぽい表記が登場しています。


[コミケット46カタログ P.109より抜粋]

キャプテン翼ジャンルですね。
若島津と三杉が松山を挟み込む形になっています。

94-3:作品別ランキング

どんな作品が(カップリング表記的に)流行っているのか見ていきます。
この年は順位の大変動が起きています。

順位 C46 表記数 構成比 C47 表記数 構成比
1 SLAMDUNK 677 18.1% SLAMDUNK 1,029 24.8%
2 幽遊白書 619 16.5% 幽遊白書 548 13.2%
3 サムライトルーパー 484 12.9% サムライトルーパー 440 10.6%
4 サイバーフォーミュラ 317 8.5% サイバーフォーミュラ 273 6.6%
5 光GENJI 194 5.2% 炎の蜃気楼 159 3.8%
6 炎の蜃気楼 143 3.8% キャプテン翼 128 3.1%
7 キャプテン翼 124 3.3% 光GENJI 114 2.7%
8 SMAP 96 2.6% セーラームーン 89 2.1%
9 聖闘士星矢 86 2.3% シュート! 87 2.1%
10 ドラゴンボール 70 1.9% SMAP 75 1.8%

トルーパーが首位陥落!

1990年から4年に渡る安定政権となったサムライ幕府が
いよいよ次の世代へとバトンを渡すことになりました。

その次代の雄『SLAMDUNK』と『幽遊白書』については
夏コミこそほとんど差がない状況でしたが、冬コミでは状況が一変し
ほぼダブルスコアでバスケットマンが首位をガッチリキープしています。

個人的には2作品にここまで差があるとは思っていませんでした。
93年では『幽遊白書』の方が多いので、アニメ化が1年ずれてる
影響が大きいのかも知れません。(『SLAMDUNK』の方が1年遅い)
それと『幽遊白書』はこの年の32号(おそらく7月頃)で本誌の連載が終了しています。

この頃のジャンプは黄金期のピークに近く、これまでジャンプを支えてきた人気漫画が
次々と終盤に差し掛かっている姿が今の2014年と重なる気がします。(余談)

首位は譲ったとはいえ、トルーパーも大崩れはせず夏冬ともに3位をキープ。
アイドルジャンルでは、光GENJIとSMAPの差がじりじりと詰まっていっています。

『シュート!』に注目

注目は冬9位の『シュート!』。
93年11月からのアニメ化に加え、SMAP主演の実写映画も公開され(94年3月)
急上昇してきました。
実写映画版はものすごい豪華キャストですね↓
シュート! - Wikipedia

94-4:カップリング表記ランキング

名寄せしていない純粋な「カップリング表記」のランキングです。
書き方も含めて、どのカップリング表記が流行っているか見てみます。

C46(1994年夏)

順位 C46 表記数 構成比 作品
1 蔵×飛 67 1.8% 幽遊白書
2 流×花 66 1.8% SLAMDUNK
3 征当 59 1.6% サムライトルーパー
4 A^2 58 1.5% 光GENJI
5 飛×蔵 50 1.3% 幽遊白書
6 仙×流 39 1.0% SLAMDUNK
  仙×越 39 1.0% SLAMDUNK
8 直×高 38 1.0% 炎の蜃気楼
  ブー×修 38 1.0% サイバーフォーミュラー
10 グー×ハー 30 0.8% サイバーフォーミュラー
  花×流 30 0.8% SLAMDUNK

作品別ではスラダンの後塵を拝した幽白ですが
カップリング表記では「流×花」をかわして「蔵×飛」がトップ!

前回首位の「征当」もしっかり3位をキープしています。

そして、光GENJIと言えばの「A^2」(2乗)が4位。
両方仙道絡みの「仙×流」と「仙×越」が同数なのも面白いですね。

C47(1994年冬)

順位 C47 表記数 構成比 作品
1 流×花 102 2.5% SLAMDUNK
2 征当 68 1.6% サムライトルーパー
3 直×高 50 1.2% 炎の蜃気楼
4 仙×越 46 1.1% SLAMDUNK
5 花×流 43 1.0% SLAMDUNK
6 仙×流 41 1.0% SLAMDUNK
7 蔵×飛 39 0.9% 幽遊白書
8 ブー×修 36 0.9% サイバーフォーミュラー
9 飛×蔵 36 0.9% 幽遊白書
10 仙×花 36 0.9% SLAMDUNK

冬コミは「流×花」祭り!
この表記だけ3桁で頭ひとつ抜けてますね。

すごいのは2位の「征当」。
ジャンルとしては減ってるのにこのカップリングは増えるという
インタレスティングな現象が起きています。
ブラボー。

3位は『炎の蜃気楼』から「直×高」が上がってきました。
これも作品としては5位なのですが、「直×高」率の高さがすごいですね。(約3割)

記法ベースで見てみると、「征当」以外は全て「×」表記が使われていて
完全に「×」時代に入っていることが分かります。

94-5:攻め受けマトリックス

新しい作品が増えてきたので久々に攻め受けマトリックスを作ってみます。

※攻受上位10キャラまで表示
※合計値は見えてないキャラの分も含んでいます
※攻キャラの「-」は「~受」などで攻キャラが指定されてないケース

SLAMDUNK(1994年合計)

f:id:Tarte41:20140428000148j:plain

トップ5を赤くしてみました。
攻キャラランキングでは仙道がトップ。
受キャラでは主人公桜木花道がトップになっています。
注目の流川は攻受両方で2位というハイスペックぶり。

いろんなキャラと絡んでる仙道・流川・花道とは対照的に
2人で独自の世界を築いているのが
「三井×木暮」
「神×清田」
「花形×藤真」

あたりでしょうか。

幽遊白書(1994年合計)

f:id:Tarte41:20140428002047j:plain

これは極端な結果が出ました。
攻キャラランキングも受キャラランキングも
蔵馬・飛影・幽助の1-2-3です!

コエンマ先生も頑張ってはいますが、この3キャラがダントツで抜けてますね。

蔵馬は「蔵馬」と「妖狐蔵馬」と「南野秀一」が表記上分かれていたので
別キャラとして集計しています。
別々で集計してもダントツの蔵馬人気。

それと、桑原は思ったより攻キャラ認識で驚きました。

独自の世界で言えば「鴉×蔵馬」のヤンデレ攻カップルでしょうか。
トップテンに入っていないところでは「軀×飛影」「陣×凍矢」も二人だけの世界です。

94-6:【余談】カップリング表記以外のトピックス

「BOY's LOVE」が初登場

今でこそメジャーですが、「BOY's LOVE」という単語がサークルカットに出てきました。
JUNEジャンルです。

[コミケット47カタログ P.342より抜粋]

Twitterで頂いた情報がこちら↓

歌う戦艦少女「びすまる子ちゃん」


[コミケット46カタログ P.427より抜粋]

ビスマルクは1994年に導入されてました。

タイタニア4巻を待つ人々(1994年夏)


[コミケット46カタログ P.179より抜粋]

タイタニア4巻は20年くらい待てば出ます!

タイタニア4<烈風篇> (講談社ノベルス)

タイタニア4<烈風篇> (講談社ノベルス)

94-7:1994年まとめ

・スラダン・幽白の時代へ(サンライズからジャンプへの大政奉還)
・全体の半分以上が「×」表記に
・「流×花」「蔵×飛」が大人気
・「征当」「直×高」も頑張ってる

1994年は遂に90年代作品がトップを取った歴史的な転換点となりました。
しかも続く95年には『ガンダムW』『エヴァンゲリオン』と超大物が控えているので
この先の展開も楽しみです。

それではまた次回!

次の記事

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